- 「声が出ない」
- 「ことばがうまく出てこない時がある」
- 「仕事や日常の会話に支障をきたすこともある」
このような症状でお悩みの方へ。耳鼻咽頭科で良くならない場合は東洋医学で改善できることを知っていますか。
当店にも「急に声が出なくなる」ということで困っている方が来ることがあります。もちろん個人差はありますが、帰るころには声が出るようになったと喜んでくれる方もいます。
今回はその理由についてお話したいと思います。
西洋医学の場合
声が出なくなると西洋医学では以下を疑います。
- 声帯ポリープ
- 声帯結節
- 反回神経麻痺
- 声帯萎縮
- 喉頭がん
反回神経は喉の周りをコントロールする神経なので、神経の働きが悪くなって声が出ないと考えてたり、ポリープ・結節・萎縮・がんなどにより形に異常が出たために声が出なくなると考えることが多いです。
しかし上記の理由がなく声が出なくなることもあります。例えば、風邪を引いた後に声が出ないなど。これは先程あげた病気にかかっているわけではないのに声が出なくなるということです。この場合、西洋医学では喉の炎症と考えることが多いでしょう。
西洋医学と東洋医学の得意・不得意
西洋医学は形の異常によって起きる不調を良くするのが得意です。例を挙げますと、脱臼(だっきゅう)して関節の形に異常があります。これは鍼灸でどうにかするよりも、整形外科で整復してもらうほうが確実で早いです。他にも・・・白内障も今では日帰り手術ができる時代です。鍼灸でも施術方法はありますが、お医者さんにお任せするほうが早いです。こういった「形(見た目)の異常」は西洋医学が得意とするところです。
東洋医学は体の機能を上げるのが得意です。体の機能とは今回でいえば声を出すこと。他で言えば胃腸なら消化機能や便通、呼吸器なら機能が落ちるから咳が出たり、風邪をひいたりします。体の機能が何らかの理由で下がってしまうので症状がでると考えていますので、その機能を上げることで症状が出なくていいようにしていくのが東洋医学です。
季節などの外的要因
日本には四季があります。最近では夏と冬が長く、秋と春が短いといった声も聞こえてきますが、一年を通して気候の変動が大きい地域だと思います。「暦のうえでは~」という言葉がありますが東洋医学では暦を大切にしています。
- 立春
- 立夏
- 立秋
- 立冬
これらは暦上の季節の変わり目です。その前約18日間が【土用】と呼ばれる期間になっていて、体調が安定しない時期です。この土用の期間、特に終わりに差し掛かると東洋はり灸院も問い合わせが増えます。体調が芳しくなく辛いと感じる方が増える時期なのでしょう。
他にも
- 朝晩の寒暖差が増える時期
- 台風のような大きな低気圧発生する時期
- 転職や部署異動などの新しい生活
- 女性ならばホルモン周期 など
体は常にたくさんの変化に対応しなくてはなりません。こういったときに体の機能が落ちていると症状が出てしまうのです。
主訴以外の悩み
例えば、声が出ないことでお悩みの方に話を聞くと
- 頭痛
- 鼻が悪い
- 肺が悪い
- 皮膚が悪い
- 逆流性食道炎
- 胃酸過多症
- 便秘・下痢
- 生理痛・生理不順
- 婦人病
- 冷え性
- 肩こり
など、声が出ない以外に症状がある方がほとんどです。声が出ないからといって喉の症状ばかりみるのではなく他の症状も一緒に考えてツボを選びます。東洋医学は5種類に分かれているツボのグループのバランスを整えるためにツボを選びます。
5種類のグループとは
5種類のグループというのは五臓と呼ばれており、以下の5つのことです。
- 肝臓
- 心臓
- 脾臓
- 肺
- 腎臓
五臓のバランスが整っていれば元気で何も症状は出ないのですが、症状が出ている時は五臓のバランスが崩れていると東洋医学では考えます。声が出ない症状の方で多いのは④肺のツボを使うことです。上記のたくさんの症状も同じように肺のツボでよくなるものが多く、ツボのバランスが整うことで声が出ないだけではなく他の症状も一緒に鎮まっていくのです。
“声が出ない症状”だけに注目するのは「木を見て森を見ない」ので森にあたる全体、今回でいえばお体全ては良くなりませんし体質が変わっているわけではないので再発の可能性が高いです。東洋医学は「森を見て木をなおす」のでその症状が出ないように土壌から改良するイメージです。
病院の治療で一向に治らない方でも、カラダ全体を包括的に見る東洋医学の治療でスッと改善するケースも多々あります。わたしの場合は無理だと諦めずに、ぜひ一度東洋医学専門院へご相談ください。
おわりに
本日は病院へ行っても“よくならない“ “声が出ない”とお悩みの方、または同じ症状を繰り返してしまう方へ東洋医学での改善法をお話ししました。
これは東洋医学の話ですから、東洋医学の理屈をここでしっかり話させてもらえると、もっと解説できるのですが。やはり基本的には喉の症状、声というとみなさん病院へ行くので、病院の話をさせてもらってから東洋医学という流れでいつも話しています。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。