最近は、街を歩けば心療内科が溢れていますね。クリニックが多いのにも関わらず、それでも予約がとれないほどの状況になっています。
この「心療内科」というのは、もともと心と体の両方見るために作られました。メンタルの病を抱えている人は、同時に体の不調を訴えることも多かったためです。しかし実際は、メンタルの不調は脳の病だと考えて、脳という体の一部だけをみて、体の不調のケアは全くできていないのが現状です。
そこで今回は、心療内科で改善しないメンタルの病についてお話をしたいと思います。
心の病についての動画解説
西洋医学は体をバラバラに診る
メンタルの不調を訴える人は、複数の病を持っていることが多くあります。
あくまでも一例ですが、
- 鼻炎
- 花粉症
- 肩こり
- 冷え
などです。
西洋医学は、これらの症状をバラバラに診察をします。
- 鼻炎や花粉症は「耳鼻科」
- 肩こりは「整形外科」
- 冷えは病院では治らず
- メンタルの病は「心療内科」
といったように、体をパーツごとに分けて治療をするのです。それぞれに薬が処方され、薬漬けの対症療法になってしまうわけです。
体をバラバラに診察する状態を指して「木を見て森を見ない西洋医学」と言います。
精神的な悩みこそ東洋医学
一方、東洋医学は「森を見て木を治す」と言われています。
メンタルの他にどんな症状があるのかをしっかりと聞き、森全体(=からだ全体)を改善していくので、結果としてメンタルの症状もよくなっていくのです。
木(=一部の症状)だけ治療しても、全体が病気になっていては根本改善とは言えないのです。
【Q&A】ストレスと鍼灸について
Q:ストレスには鍼灸は効きますか?
ストレスというよりも、精神的な症状や心の病とされるものに非常に効果が高いと思います。
東洋医学は根本に陰陽論というものがありまして、陰と陽で全てをみます。陰というのは冷たくてあまり動かないもの、陽はあったかくて活発に動くものを指します。人の体を陰陽論で例えると、精神が陰で体が陽です。そして陰と陽がお互いを助け合っています。だから心の調子が落ちると体の調子も落ちますし、体の調子が落ちると心の調子も落ちてしまいます。
今日は体の調子が悪いなという日に心だけはとても幸福を感じていることは少ないですよね。この関係を陰陽調和といい、体の調子が上げることで心の調子もよくなります。体不調を引き起こすような日常の嫌なことをストレスといいますから、不調を改善させることでストレスも軽減できると思います。
おわりに
日常生活を送る上で、ストレスは無意識のうちに誰しもが抱えているものです。それが自分でうまく対処できない時には、「治療をする」という選択を取るのは改善に向けての第一歩だと思います。
しかし、心の健康と体の健康はリンクしていることが多いことも確かです。そのため、薬漬けになる前に東洋医学の鍼灸も選択肢の一つとして取り入れていただければと思います。
薬漬けから脱却し、本当の意味で心と身体の健康を取り戻したい方には、東洋医学の方がお勧めです。気負いせず、気軽に足を運んでくださいね。