東洋医学と西洋医学の違い
東洋医学と西洋医学とでは、大きく異なる2つのポイントがあります。
- 病人を見るか、病気を見るか
- 症状と身体の把握
ひとつずつご紹介させていただきます。
1.病人を見るか、病気を見るか
まず1つが、「病気をみる西洋医学」と「病人をみる東洋医学」の違いです。
頭痛を例に挙げて、お話ししましょう。
西洋医学の場合
頭痛を感じたら、一般的には、脳神経外科を受診します。脳の断面図を撮ったり、頚椎や首の並びをみたりするのですが、そこで特に異常がなければ、片頭痛や筋緊張型の頭痛、群発性頭痛といった病名を診断され、鎮痛剤が処方されます。まさしく、「病気をみる西洋医学」ということです。
東洋医学の場合
一方で、「病人をみる東洋医学」では、頭痛の患者さまにはまず、その他の症状をうかがいます。同じ頭痛を訴える患者さまでも、その他の症状は、人によってさまざまです。
ある方は肩こりで、手足も冷えており、生理痛もある。ある方は慢性胃炎で、寝つきが悪い。ある方はぜんそく持ちで、風邪をひきやすく、慢性鼻炎で、足も冷えやすい。ある方は乾燥肌で、花粉症、慢性胃炎もある。またある方は腰が重く、生理不順で、巻き爪やドライアイでも悩んでいるといったように、頭痛以外の症状は人それぞれです。
「病人をみる東洋医学」では、患者さまがどういった体質で、どうなっているから頭痛が出ているのかをみていきます。
2.症状と身体の把握
西洋医学と東洋医学とで異なるもう1つのポイントは、症状と患者さまの身体をどう把握していくかということです。
西洋医学の場合
西洋医学では、頭痛はみても、身体全体をみることはありません。つまり、「木をみて、森をみず」ということです。
東洋医学の場合
一方の東洋医学は、「森をみて、木を治す」といわれています。つまり、頭痛という1本の木と同時に、森全体を把握することで、治療していくのです。
当店にも、さまざまな症状を訴える方が来られます。
- 頭痛
- 肩こり
- 不妊症
- 慢性鼻炎
- アレルギー性鼻炎
- 花粉症
- 慢性胃炎
- 逆流性食道炎
など、人によって主訴部位はさまざまです。
カウンセリング票を書いていただくと、主訴は頭痛でも、その他にいろいろな症状があることがわかります。東洋医学では、症状を包括的にみたうえで施術していくため、結果として、主訴部位が改善するわけです。
頭が痛いからといって鎮痛剤を飲んでも、根本的な部分を治すわけではありません。その他の症状があるために、頭痛が起きつづけているのです。
高血圧の場合も、病院では「一生薬を飲みつづけてください」と診断されるでしょう。しかし、東洋医学なら、その他の症状を治すことで、血圧を下げることもできるのです。
このように、東洋医学は包括的な視点で、西洋医学は部分的な視点で患者さまをみていきます。これが、いちばん大きな違いでしょう。複数の症状を持っている場合は、東洋医学のほうが圧倒的に向いており、改善する確率も高くなります。
歴史ある東洋医学
日本国内で、東洋医学には1500年以上の歴史があります。地球上で考えると、4000年の歴史になります。どのようにしたら治るのか、どのようにしたから治ったのかという、数多くの事実が蓄積され、確立された医学だからこそ、効果が高く、改善する力もあるのです。
慢性症状やその他の急性症状でお困りの方は、東洋医学を専門とする当店にぜひご相談ください。