本日は、鍼灸施術で使う鍼とお灸だけでなぜ症状が改善するのか、そしてどうやって改善させるのかについてです。
鍼とお灸の使い方には、いろいろな使い方があります。よく耳にするのはパルスという機器を使い、鍼を刺して電気を流すという使い方です。東洋はり灸整骨院ではパルスは使わず、人体に元々備わっているツボや経絡を使って施術をします。ですので、ここでは東洋はり灸整骨院での鍼とお灸の効果について書いていきます。
東洋医学の考え方
一般的に肩こりや腰痛には鍼が効くイメージがあると思います。しかし、実は他にも頭痛や糖尿病、耳管開放症、過活動膀胱…といった内科的な症状にも高い効果を発揮します。なぜ効くのか説明するためにも東洋医学で有名な言葉を紹介させてください。
「陰陽を見て虚実を弁え(わきまえ)、補瀉する」
東洋医学では世の中の全てのものを陰と陽に分類します。
- 女性が陰、男性が陽
- 冷たいは陰、熱いは陽
- 動かないものは陰、動くものは陽
このように分けていった時に、病気も症状によって「陰の症状」と「陽の症状」に分類されます。これが「陰陽をみる」ということです。
虚実を弁えるというフレーズの虚実というのは、虚が足りていない状態、実は過剰、いらないものが入って来て悪さをしているという意味です。10が丁度いいラインとするなら、使いすぎて8になってしまっていることが原因で症状が出ているのが「虚」です。反対にいらないもの、例えばウィルスが体に入ることで丁度いい状態を超過して12になり症状がでている時は「実」と言えます。
つまり、虚実を弁えるというのは不足か過剰か判断するということです。
補瀉というのは、補うか抜くかということですね。不足している虚の方には補、何かが入ってしまっている実の方には瀉で、鍼とお灸でこのどちらかをすることが鍼灸施術というわけです。入れるか抜くか、とてもシンプルなやり方ですよね。
シンプルな施術で五臓のバランスを整える
施術自体はシンプルですが、カラダ全体をみて
- 肝臓
- 心臓
- 脾臓
- 肺
- 腎臓
の五臓のバランスを整えますから様々な症状に対応できるのです。腰痛や首肩こりだけではなく、胃痛や足がつるなど本当に多様な症状を改善できます。
補と瀉はどうやってわけているのか?
鍼の補瀉の使い分けは
- 鍼の太さ
- 刺す深さ
- 鍼を刺す時間の長さ
などで使い分ける鍼灸院が多いと思います。
東洋はり灸整骨院の場合
東洋はり灸整骨院では、鍼だけでなく鍼を支える「押し手」と呼ばれる左手で使い分けをしています。鍼灸科の教科書では見かけるのですが、実際に押し手を使い分ける鍼灸師はとても少ないです。
お灸は使う種類や、お灸の回数で使い分けていますが、基本的にはほとんどが「補のお灸」となっております。「瀉のお灸」は本当に特別なときにだけ使います。
体調でお悩みの方は、補と瀉を使い分けのできる東洋医学専門の鍼灸院にぜひご相談ください。