経絡治療について
鍼灸施術には多様な方法がありますが、一般の方からは、「どの鍼灸院でも同じ免許を持っているのだから、同じような施術をするのではないか」と思われているかもしれません。
しかし、鍼灸施術には実に多彩な方法があり、その中でもこの経絡治療は、鍼灸の真髄といっても過言ではない治療法です。
経絡治療とは
経絡治療(けいらくちりょう)とは、東京鍼灸医学校の校長であった柳谷素霊の教え子である岡部素道と井上恵理と自身の治療体験に感動し新聞記者から転進して鍼灸の道に進んできた竹山晋一郎が中心となり作られた経絡の虚実を調整する事を目的とした鍼灸治療における治療術のひとつである。
経絡治療のモデルとなったのは、茨城県で西村流の流れを組む八木下勝之助の臨床とされている[1]。
[註釈1]経絡治療の本治法とされているものは四診によって知り得た五臓六腑と経絡の虚実を『難経』六十九難による発想を以て選穴した要穴に鍼術を施し気血のバランスを調整するというものである(日本鍼灸医学より)。
引用元:Wikipedia
五臓色体表
「五臓の色体表」は、肝臓心臓胃腸系、肺・呼吸器系、腎臓系などを明示し、それに関連する事柄をいろいろと記載しているものです。
4000年前から存在する東洋医学の根本をなす理論ですが、鍼灸院の中には、こうした理論に基づかないところもあります。脈を見ず、お腹も見ず、舌も見ない鍼灸院が多い現実があります。
肩がこっているといえば肩を少し触って鍼を打ったり、腰痛だと訴えれば腰に打つといった鍼灸院も存在しますが、こうした施術は、鍼灸の真髄である経絡治療を行う鍼灸師からすると、片手間の施術に過ぎません。
本当の鍼灸は、経絡と呼ばれるツボの道で施術するものです。腕にあるツボは、手首から肩にまで流れていますが、この流れがさらに内臓のほうにも通ります。内臓を通ったのち、また外に出ていく経絡で施術をするのが、本当の東洋医学の方法です。
当店の鍼灸施術
当店では、
- 肩こり
- 腰痛
- ひざの痛み
- 偏頭痛
- 逆流性食道炎
- 慢性胃炎
- 不妊症
- 不眠症
- うつ病
など、かなり広範囲にわたる施術が可能です。
肩こりや寝違えなどを訴える方の肩に、鍼を1本も打たずに施術ができます。むしろ、痛みのある部位に打たないほうがよくなるといってもよいでしょう。
「火のないところに煙は立たない」のたとえと同様に、煙をどれほどあおいでも、火のもとが消えないことには再燃します。これは、マッサージとまったく一緒です。マッサージも肩がこるからといってマッサージで揉んでもらうと、そのときには気持ちよくても、すぐにぶり返します。これは、火のもとを消火していないからです。
肩がこるからといって肩に鍼を打ったり、腰痛だからといって腰に鍼を打っても、それだけで改善することはありません。改善する場合は、本当に症状が軽い方だけです。
経絡治療を行い、関連する内臓のツボで施術するのが、本当の鍼灸です。この方法を用いれば、かなり幅広く施術できますし、改善することができます。
他の症状もしっかりと見る
当店のお客さまの中に、肩こりの症状を訴えながら、ほかに症状が出ない方にお会いしたことはありません。
- 肩がこる
- 胃の調子も悪い
- 足もすごく冷えている
- 鼻炎や花粉症がある
- 腰痛や生理痛も抱えている
などの症状があるのです。その方がいちばんつらいと思っておられるのが肩こりで、鍼灸をしてほしいと来店されますが、肩こりだけをみても改善することはできません。
全部を改善するつもりで取り組まないことには、肩もよくならないのです。そういったことが可能なのが経絡治療であり、これこそが鍼灸の真髄だと確信しています。