東洋医学が効果的な理由

東洋医学

東洋医学は、身体の機能を向上させる医学であり、それと同時に、体質を変えることにも長けています。

一方の西洋医学(病院)は、身体の機能を向上させるのではなく、身体のかたちを変えるのが得意な医学です。

ひざが変形してしまい、痛くて歩けないという患者さまがおられた場合、西洋医学では、身体のかたちを変える治療を行います。人工関節を入れたり、骨が折れてしまった箇所を整復し、固定して、ボルトを入れるといった治療は、東洋医学では、絶対にできません。

一方で、高血圧の方が病院に受診すると、「一生薬を飲みつづけてください」と宣言されます。これは、西洋医学では身体の機能を回復させることができず、体質を変えることができないからです。

東洋医学は、ツボや生薬を使うことで身体の機能を向上させ、病気を改善しようとします。これが、根本治療につながります。

症状の真の原因

症状

かつては私もそうでしたが、症状そのものを悪いものだと決めつける方が実に多くおられます。せきが出て病院を受診すると、せき止めが処方されます。こうした際、気管支を拡張する薬が処方されるのは、症状を悪いものだと考えているからです。

呼吸器の機能が弱まったり、ウイルスが入るために、せきという症状が出ます。東洋医学では、呼吸器の機能を高めることで、せきが出ない身体をつくっていきますが、西洋医学では、身体の機能を向上させることができないため、せきを止めるという処置しかできないのです。

東洋医学の視点

カウンセリング

季節の変わり目にお子さまのせきが出る場合、小児科では、毎回せき止めが処方されますが、東洋医学では、まったく違う観点からお子さまの症状をみます。お子さまのご両親に、どのような症状があるかを確かめるのです。

せきで苦しむあるお子さまのお父さまは鼻の調子が悪く、お母さまは呼吸器系が少し弱い方でした。東洋医学の考え方では、鼻も呼吸器系に属するため、ご両親ともに呼吸器系が弱いということになります。ご両親ともに呼吸器系が弱いのであれば、そのお子さまも、吸気系が弱い可能性が高まります。

季節の変わり目にせきが出るというのは、外気の変化が呼吸器に負担をかけ、せきが出るようになるということです。ところが、病院の先生はご両親の体質などは考慮せず、ただ単にせきを止めるだけの薬を処方して治療を終えてしまうのです。

東洋医学では、ご両親の体質からお子さまの体質を予測し、せきが出ない身体をつくるためにその機能を向上させたり、体質を変えようと努めます。それが、根本治療を行うということです。

こうした原理をもつため、東洋医学は有効であると私は考えています。