東洋医学による虚弱体質の改善法

虚弱体質

こんにちは。

今日は、タイプ別の虚弱体質について解説していきます。

東洋医学が捉える虚弱体質

胃腸

虚弱体質と言われて私がイメージするのは、ちびまる子ちゃんの山根君です。小学三年生で胃腸が弱く、すぐにお腹が痛くなる。あまりたくさんは食べられない。彼は東洋医学から見ると「脾虚か肺虚な体質だな~」と思います。とは言え、痩せているだけが虚弱体質ではなく、太っていても虚弱体質な方もいたりと体質は様々です。

ちなみに虚実(きょじつ)とは、気が足りない状態を虚してる(きょしてる)と呼び、気が多すぎる場合は実している(じっしている)と呼びます。

食が細い虚弱体質

食事

私が小学生のころ、お昼休みに泣きながら給食を食べてる男の子がいました。鍼灸師になった今なら分かるのですが、たくさん食べる事が苦痛な人もいます。東洋医学では脾臓(ひぞう)の元気がない体質です。

東洋医学での脾臓は食べ物を消化し栄養を吸収する役割がありますので、消化する力が少ないと吸収も悪くなります。吸収が悪いため細い人が多いです。ただ・・・反対に痩せの大食いと呼ばれている方も食べた分を吸収できていないところから「脾虚にあたるかな~」とも思うのですが。

脾虚の方で太っている方はあまりいないですね。

風邪ひきやすい虚弱体質

風邪

  • すぐ扁桃腺が腫れる
  • よく風邪をひく
  • 疲れやすい
  • 緊張でお腹が痛くなる

そんな虚弱体質は肺虚(はいきょ)です。はじめに山根君は肺虚か脾虚かで迷った理由は、山根君は食が細くて食べられないのも特徴だけど、ストレスがかかってもお腹が痛くなるので迷いました。単純に胃腸が弱いのは脾虚だけど、ストレスによるものは肺虚なことが多いです。

「水でも太ります…」とか、そんなに食べていないのにふくよかで疲れやすいような方が肺虚には多い印象ですね。

なぜ虚弱体質になるのか?

元気がない

何かしらの気が足りないのが虚弱体質です。肺虚でも脾虚でも虚弱体質の場合は気が不足しているため、虚弱になります。

この「気が不足する理由」は2つあります。

  1. 気を作れないため
  2. 気を全身に送れないため

1つ目の気を作れないのは、脾が機能していないことで起こります。ですので、まずは脾を元気にして運化作用(東洋医学では飲食物の消化吸収を運化作用といいます)がきちんと働くようにします。そうすることで気を作れるようになります。脾の運化作用で作られた気は肺へ送られて肺から全身に送られますので、2つ目は肺を元気にすることで解決します。

それでは最後に、脾と肺を元気にするツボをご紹介いたします。

脾を元気にするツボ

五臓

脾を元気にする時に使うツボは次の3つです。

  • 中脘(ちゅうかん)
  • 天枢(てんすう)
  • 大都(だいと)

中脘と天枢は胃を元気にしてくれるツボ。私はセットで使うことが多く、セットで使うときは鍼よりもお灸です。中脘を単独で使うときは、てい鍼(ていしん)という刺さない鍼を当てます。どちらも補法(ほほう)といい補う刺激になります。大都は脾のツボの中でも補うのに適しているツボで普段は鍼で補うのですが、お灸でもいいと思います。

肺を元気にするツボ

肺を元気にするツボは孔最(こうさい)です。

鍼よりはお灸で使うことが多いので、自宅にてセルフ灸してもらうこともよくあります。


どちらのタイプの虚弱体質だとしても、上記のツボは補って間違うことはありません。ですのでタイプが分からなくても、とりあえずやってみる気持ちが大切です。興味がある方はぜひ一度チャレンジしてみてください。 

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