【鍼灸師が解説】気分の落ち込みに使う精神安定のツボ&セルフケア

鍼灸
  • 「何となくやる気が起きないなぁ」
  • 「〜するのが億劫だなぁ」

そう思ったことがある方もいらっしゃると思います。

毎日となるとやりたいことができず、日々の生活も楽しく過ごせないでしょう。

今日は気分の落ち込みがどうして起こるのか、どのように対処すればいいのかについてお話しします。

気分の落ち込みの症状

座り込む

  • 集中力が続かない
  • 何をするにも億劫
  • 不安感がある
  • 緊張する
  • 楽しくない
  • イライラする
  • 気分が晴れない

などの症状が見られます。

東洋医学的に見た気分の落ち込み

ヒーリング

「病は気から」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。この“気”とは身体や自然界を流れているエネルギーのことを指します。

東洋医学では、いわゆる自律神経や感情など精神的な部分は「内臓の働き」によって制御していると考えます。そのため、身体のエネルギーが不足し、エネルギーがうまく流れずに停滞することによって症状が現れるのです。

  • 病気がちな人
  • ストレスに弱い人
  • 思い悩みやすい人
  • 疲れが溜まっている人

といった方に多く見られる傾向があります。

自宅でできるセルフケア 五選

ガッツポーズ

このような精神系の症状も自分自身で対処することが可能です。

治療と合わせて以下の方法を行えば改善も早くなりますので、ぜひ試してみてください。

対処法1 生活習慣を見直す

熟睡

  • 早寝早起き
  • 心地よい汗をかく など

朝日にあたると乱れたリズムをリセットできます。朝日に当たり、外の空気を吸いながら散歩できると最高ですね。

対処法2 食生活の改善

食材

まず食事は腹八分目にし、白砂糖は避けましょう。

そしてオススメの食材を挙げるなら次の4つです。

1.鶏肉

鶏肉はエネルギーを補い、身体に元気を与えます。また、ストレスがある方はタンパク質を消費しやすいのでこちらの食材がオススメです。

2.大豆製品

豆腐や味噌は体にエネルギーを与えます。ストレスを抑えるホルモン(セロトニン)を作る材料にもなります。

3.小魚

頭から尻尾で丸ごと食べられる小魚は栄養価も高くオススメです。「カルシウム不足になるとイライラしやすくなる」と聞きますよね。交感神経の働きを抑える作用が期待できます。ストレスフルな方は積極的に食べましょう。

4.辛味のある食べ物

気分が落ち込んでいる時は辛味のあるものを食べると元気が出ます。身体も温まり活力が出ますのでオススメです。

  • 唐辛子
  • ニンニク
  • 大根

などがオススメです。

対処法3 お灸

お灸

身体を温めることでエネルギーが流れやすくなります。さらに気分の落ち込みに効くツボを使うことで、より効果的になります。

1.膻中(だんちゅう)

膻中

  1. 体の真ん中の線上
  2. 乳首と乳首の中間

その辺りで押すと痛みを感じるところがあるので、そこが「膻中(だんちゅう)」です。別名「気会(きかい)」と言われており気の調整を得意としているツボなので、とてもオススメです。

余談ですが、ホッとした時に胸に手を当てることがありますよね。そこが「膻中」になります。そこに手を置くことで気が落ち着くことを身体が知っているため、無意識に手を置くのです。

2.内関(ないかん)

内関

  1. 手首の内側
  2. 手首から指三本分
  3. 拳を握って手首を手前に倒すと筋肉が2本盛り上がる間

私たちも自律神経を調整する時によく使用しており、精神を安定させる作用があります。

3.孔最(こうさい)

孔最

  1. 肘から手首の中間より少し肘寄り
  2. 人差し指からまっすぐ肘に向かったところ

自律神経を整えるツボの一つです。皮膚の症状があり、精神ストレスの症状がある方にオススメしています。

対処法4 精神統一

ヨガ

ここで呼吸法を紹介いたします。

  1. 10秒かけて鼻から静かに空気を吸い込み、お腹を膨らませる
  2. 2〜3秒ほど止める
  3. 古い空気と新しい空気が入れ替わるイメージをします
  4. 口から静かにゆっくりと吐く

これを1日10回行いましょう

気分が落ち込んでいる人は呼吸が乱れていることが多いです。呼吸が落ち着けば、心に余裕も生まれやすいです。

対処法5 アロマ

アロマ

アロマにもさまざまな種類がありますが、中でもグレープフルーツの香りがオススメです。リフレッシュでき、心を明るくし、勇気づける働きもあるそうです。

寝室やリビングなど長時間過ごす部屋にこの香りを広げて、ストレッチなど軽い運動ができるといいですね。

まとめ

説明

気分の落ち込みは身体のエネルギーが減っていたり、流れが滞りやすい方に起こりやすい症状です。

セルフケアの方法は以下の4つを行いましょう。

  1. 元気の出る食材を摂る
  2. お灸をする
  3. 呼吸を整える
  4. リラックスをする

気分の落ち込みの症状が出ている理由として「ストレス」や「不安」など、さまざまな要因があげられます。それらをできるだけ溜め込まないように心がければ、今よりきっとラクになれると思います。

みなさんが毎日を楽しく過ごせるようになれたら嬉しいです。

露木先生