胃もたれ・胃酸過多でお困りの方へ

胃もたれ・胃酸過多

本日は「胃の症状」についてお話しをさせていただきます。

私たちは患者さまを施術している際に、胃の症状についてご質問をいただく機会が多くあります。

胃もたれや胃酸過多に悩まれている方はとても多いため、こちらで胃の症状を引き起こす原因や控えた方がいい食べ物・飲み物についてご説明しています。また、胃の症状に対する対策法や予防法についてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

胃の症状について【動画解説】

※施術効果には個人差があります。

交感神経と副交感神経

交感神経と副交感神経

まずは胃の症状がなぜ起こってしまうのか、原因を見ていきましょう。

胃の症状があるタイプの方は基本的に努力家やまじめな人が多い傾向にあります。こういったタイプの方は、日常生活でも常にアンテナを張って、「何かできることはないか」や逆に「やり損ねたことはないか」など、普通の人よりも細かなところまでいろいろと考えます。

私たちの体には自律神経として交感神経と副交感神経がありますが、このような緊張状態になると交感神経が優位になります。交感神経は戦闘モードでありいわゆる「やる気スイッチ」、副交感神経は就寝時などリラックスしている時に働く神経です。

この2つの自律神経が交互に働くことによって体や心のバランスを調節しています。

胃が正常に働くためには副交感神経が優位になる必要があり、「どれだけ日常生活でリラックスできるか」という点が非常に大切なのです。

控えた方がいい食べ物・飲み物

疑問

交感神経が優位になっていたり、胃の症状に悩まれている方できるだけ控えた方が良い食べ物・飲み物があります。

食べ物は、甘いものや辛いものなど一般的に「刺激物」と言われているものを避けると良いでしょう。飲み物は炭酸水、コーヒー、お酒を日変えるようにしましょう。この中でも特に控えていただきたいのがコーヒーです。

コーヒーは控えよう

コーヒー

胃の症状に悩まれている方の中でもコーヒーが好きという方は意外にも多いですが、コーヒーには多くのカフェインが含まれています。

カフェインが体に入ると交感神経が優位になり、一気に戦闘モードになってしまいます。眠い時にコーヒーを飲むと眠気が覚めるといった経験があると思いますが、まさに交感神経が優位になっているからこそ起こる現象です。

胃の働きを高めるためにはリラックスして、副交感神経を優位にしたいところですが、コーヒーを飲むことによって本来もっていきたい状態と真逆の状態になってしまうということですね。

もちろん、すべてを絶対に飲んではいけない、食べてはいけないというわけではなく、できる範囲で控えるだけでも胃への影響は少なくなります。例えば、コーヒーを1日4杯飲んでいる方であれば1日1杯に減らす、コーヒーの濃度を少し薄くする、ノンカフェインのコーヒーにするなどの工夫をすると良いですね。

リラックスすることが一番

リラックス

ここで1つ注意点があります。胃の症状がある方は努力家でまじめな方多いとお話しましたが、「これをやってくださいね」と言うと、100%でおこなおうとする傾向があります。

常に100%の力を出している状態だと休まる時がなく、心身ともに疲れてしまいますので、時にはリラックスして7~8割くらいの力でとどめることも必要です。

「これは絶対にやらなくてはいけない」という精神状態は、心身ともに負担が大きくなってしまうので、自分の体と相談してストレスや負担を感じないように生活することがとても大切です。

 鎮痛剤の服用について

鎮痛剤

胃の症状が強く出ていると、胃が痛いからと鎮痛剤を服用される方も多くいらっしゃいます。しかし、鎮痛剤の服用は控えたほうがいいかもしれません。その理由は胃の痛みをおさえる鎮痛剤ですら、胃を荒らすと言われているからです。

もし薬を服用するのであれば、できるだけ胃の負担が少ないものや漢方などを選ぶと比較的胃に優しく、安心して服用することができます。

自宅でできるお灸

お灸施術

家でできるセルフケアとしては、お灸が1番オススメです。

胃の症状がある方は以下の2つのツボにお灸をしてください。

  1. 中脘…へそとみぞおちのちょうど真ん中にあります。
  2. 天枢…へそを中心に、左右指3本分のところにある2つのツボです。

これらのツボにお灸をして温めることで胃の症状が少し和らぐことがあります。

しかし、自宅でお灸をするのは難しく、火傷などの危険もありますので、「お灸で症状を改善したい」という方はぜひ東洋はり灸院にご相談ください。

胃の不調を改善して快適な毎日を目指そう!

料理

胃の症状がある方は努力家、まじめな方が多く、交感神経が優位になりやすい傾向があります。胃が上手に働いてくれるのは副交感神経が優位の時なので、できるだけ日常的にリラックスするように心がけてください。

副交感神経を優位にするためには、お酒やコーヒーや刺激物などはできるだけ控えていただき、鎮痛剤を服用する場合は胃の負担が少ないものを選ぶといいでしょう。

私たちの体は食材から作られます。胃が元気でないと、その食事自体も楽しめませんし、栄養を吸収する力も低下してしまいます。東洋医学では「消化器系は身体の土台」と言われていますので、この土台をしっかりと整えられるような生活を送ることを目指してみてくださいね。

露木先生