【生姜】ジンジャードリンクのレシピと作り方【鍼灸師が解説】

生姜

東洋はり灸院 たまプラーザ院の露木です。

今回は寒気のする風邪にオススメの「生姜ドリンク」についてご紹介します。

風邪のひきはじめで以下のような症状でお困りの方へお届けする内容です。

  • 寒気がする
  • 汗が出ない
  • 咳が出る

寒気のする風邪の症状を少しでも早く改善したい方はぜひ参考にしてください。

露木院長の解説

風邪の症状と6つの邪

説明

東洋医学では風邪は風の病である風邪(ふうじゃ)によって起こる諸症状と考えられています。

皆さんも経験があると思いますが、よくみられる風邪の症状は下記のとおりです。

  • 鼻水
  • 寒気(悪寒)
  • 頭痛
  • 発熱 など

東洋医学では風邪(ふうじゃ)、つまり邪気によってこれらの症状が起こるといわれていますが、この「邪」には下記の6つの種類があります。

  1. 風邪 … 風
  2. 暑邪 … 暑さ
  3. 湿邪 … 湿気
  4. 燥邪 … 乾燥
  5. 寒邪 … 寒さ
  6.  … 熱中症やヤケドのような熱よりもあつい火による症状

風邪は百病の長

風邪

この6つの邪は各々が単体で攻め込んでくるとされていますが、今回の風邪の症状にかかわる風邪(ふうじゃ)は少し違います。風邪(ふうじゃ)は非常に厄介なことにほかの病と合体して襲ってきます。

風邪と寒邪が同時に襲ってくる場合や風邪と湿邪が同時に襲ってくる場合などがあります。風邪と寒邪では寒気がし、汗は出ないのに熱が高くなります。風邪と湿邪だと体のだるさや食欲の低下が著しく体の中にたまった水が滞りやすくなります。

このように風邪(ふうじゃ)は多くの病と合体し、さまざまな症状を引き起こすため百病の長ともよばれています。

症状が悪化する前に改善を

腹痛

東洋医学では6つの邪の種類とは別に病の進行度合いによって病気が分けられています。

風邪などの急に起こるものは体の表面から入り、徐々に中に進行していきます。そして風邪の最初の段階であれば肌寒いだけかもしれませんが、進行すると頭痛や咳、食欲低下など症状がさまざまに変化していきます。

最初の病が浅いうちであれば症状も軽く、比較的早く病を取り去れます。しかし、深く入ってきたものは取り除くのにも時間がかかり、症状も強くなってしまいます。 ですので、症状が悪化する前に早く改善することが元気に生活するためには必要になります。

生姜の効能

生姜

このような風邪の初期症状には生姜がオススメです。生姜の別名は薑(はじかみ)といい、百病を防ぐものという意味があります。皆さんも風邪には生姜が効くと聞いたことがあると思いますが、これは昔からいわれていることです。

百病の長こと風邪はさまざまな病と合体して襲い掛かってくるため、風邪の症状はできるだけ早く治すことが非常に重要になります。

薬膳の観点からみると、生姜は辛温解表類にあたり、寒気のする風邪のひきはじめの症状に効果的なものに分類されています。辛温解表類とは比較的病が浅い表証を治療する食べ物や薬の総称であり、辛温解表類の「解表」には体の表面に侵入している病を取り除くことが得意という意味があります。


今回お話している風邪のひきはじめの症状は病が深く侵入してはいないため、体表面のめぐりや発汗を促すことで比較的取り除きやすいものです。ですので、この辛温解表類の生姜がオススメです。

そんな比較的浅い病や風邪のひきはじめの症状にオススメなのが「生姜ドリンク」です。

生姜ドリンクのつくり方

生姜

【材料】

ショウガおろし 3g
シナモンパウダー3g
180ml

【つくり方】

  1. 鍋にショウガおろし、シナモンパウダー、水を入れ火にかける
  2. 沸騰したら火を止め、5分間待つ

※完成した生姜ドリンクは熱いうちに飲んでください

生姜ドリンクで汗を出す

白湯を飲む

生姜ドリンクを飲むと汗が出やすくなります。寒気があり汗が出ない方はつくり方も簡単なので、ぜひお試しください。

もし体力がある場合は、生姜ドリンクを飲んだあとに体が冷えないように気をつけて半身浴を行い、より汗をかきやすくすることもオススメです。汗をかいたあとはしっかりと汗を拭き、暖かい布団で寝てくださいね。

おわりに

今回は寒気のする風邪に効果的な「生姜ドリンク」をご紹介しました。

生姜には寒気のする風邪を取り除く、食欲不振の改善、解毒などさまざまな働きがあり、薬膳ではよく使われる食材です。

生姜は食べすぎには気をつけていただきたい食材ですが、風邪をひいているときにはドリンク以外にも普段の食事に加えることでよりよい効果を発揮してくれます。寒気のする風邪や表証がある場合には、ぜひ一度お試しください。

露木院長

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