鍼灸院へ行こうと思う理由の中で上位に入るのが腰痛です。東洋はり灸整骨院にも腰痛に悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
一般的に「腰痛」というと
- 骨の異常
- 筋肉の異常
- 神経の異常
- 腰椎(ようつい)の周りのじん帯の異常
- 骨盤の異常
などを想像すると思います。しかし、これらに何の異常がないのに痛みが治まらない方って、実は結構多いです。
今日はその何の異常もない腰痛についてお話させていただきます。
腰痛のタイプ
はじめにも述べましたが、腰痛には次の2つがあります。
- 本当に腰の構造に異常があって痛む腰痛
- 異常がないのに痛む腰痛
例えば、転んで尻もちをついてしまい腰の骨が折れたとします。これは腰の構造に異常があるから痛いタイプです。レントゲンにも写ります。
反対に、MRIやレントゲンを撮っても何の異常もないのに腰が痛いという方もいらっしゃいます。この場合、東洋医学では体内の気の流れが悪くなり痛みが出ている「不通則痛」(ふつうそくつう)が原因だと考えます。
体内の気や血の流れが悪いことが原因ですから、東洋医学では腰の組織や筋肉が損傷しているとは考えません。施術は鍼とお灸で流れの悪さ(不通則痛)を改善させることに徹します。
東洋医学で考えても腰痛には種類がある
不通則痛が原因の腰痛でも
- 前に曲げると痛みが出る
- 後ろに反らすと痛みが出る
- 座っていると痛い
- 捻ると痛い
というようにいろいろな種類があります。どの動きで痛みが出るかは、五臓の中でどの臓腑に原因があるかに関係しています。
五臓とは
五臓というのは
- 肝臓
- 心臓
- 脾臓
- 肺
- 腎臓
のことです。五臓のバランスが整っていれば元気で何も症状は出ないのですが、症状が出ている時は五臓のバランスが崩れていると東洋医学では考えます。
東洋医学では前に曲げて痛みのでるタイプは「肝臓のツボ」に原因があることが多く、後ろに反らして痛みがある場合は「腎臓のツボ」に原因があることが多いと言われています。
肝臓系の腰痛
- 眼精疲労
- 生理痛
- ストレス過多
- 頭痛
肝臓系の腰痛をお持ちの方は、これらの症状でもお悩みのことが多いです。
腎臓由来の腰痛
- 寒がり
- 立ち仕事
- 足のむくみ
- 寝汗
腎臓由来の腰痛にはこうした他の症状も関係していると考えて、それらの症状も取りながら腰痛を改善させるのが東洋医学のやり方です。その他にも肺は朝が痛いことが多く、脾は座っていると痛むなどそれぞれ特徴があります。
画像検査で異常がない方は不通則痛を改善しよう
- レントゲンやMRIなどで画像を撮っても何も異常が見当たらない
- お風呂などで温めると楽になる
- 腰痛以外にもお悩みの症状がある
こういった方は、不通即痛という気の流れの滞りが原因かもしれません。
鍼とお灸で五臓の調子を整えることで改善されると思います。ぜひ一度、お近くにある東洋医学専門の鍼灸院にご相談ください。