眼精疲労と一言でいっても、人によって感じ方が違うので施術中に聞く表現の仕方も様々です。
- 目が重い
- 目が見えにくくなる
- 焦点が定まるまで時間がかかる
- 目が痛い
- 目の奥の方が痛い
- 眉間らへんが重苦しい
などなど。
目のレンズの調整をする内眼筋(ないがんきん)や眼球を動かす外眼筋(がいがんきん)、首や肩の筋肉や頭全体の筋肉。これらの筋肉の血流が悪くなりいわゆる“凝った状態”になると目の症状が出てくることが多いです。
眼精疲労とセットの症状
眼精疲労を訴えている方が眼精疲労だけを訴えることは少なくて、同時に他の症状もついてきます。先程も書きましたが首こりや肩こりはもちろんのこと、頭痛や顔の筋肉の痙攣(けいれん)がある方もいます。
東洋医学では五臓のバランスを取ることで症状を改善させていきます
- 肝臓
- 心臓
- 脾臓
- 肺
- 腎臓
目は肝臓のツボと深く関わりがあります。ちなみに肝臓は筋肉とも密接な関係を持っているので、目の症状と筋肉の症状は一緒に出ることが多いのです。
頭痛も肝臓のツボを使うことが多いので、眼精疲労とセットな症状はほとんどが肝臓のツボで施術します。
オススメのツボ 攅竹(さんちく)
私が眼精疲労の方への施術でよく使うツボは、攅竹(さんちく)といいます。
場所は眉毛の内側の端とされています。
院長の私は鍼を使用しますが、お灸でも効果が得られるツボだと思います。ですが、一般の方は眼球に直接お灸はできないので、ご自身でもできる方法をご紹介します。
くるみ灸
くるみの殻を使った“くるみ灸”というものがあります。
目を覆えるくらいの大きさのくるみの殻を、菊の花びらを入れたお水でしばらく浸します。くるみの殻に十分にお水が浸透したら、閉じた目の上にくるみを置き、その上からお灸をして温めます。お灸の熱とくるみに浸透したお水で、しっとりと目を温めることができます。
今では蒸気でアイマスクなども売っていますが、くるみ灸の方がより深くじんわりと熱が浸透する感じがします。電子機器などがなかった時代から、眼精疲労に悩む人がいたのでしょう。
蒸しタオル
とは言え、くるみ灸を家でやるのは難しいです。せんねん灸よりも煙が出ますし、ちょうどいいタイミングでくるみの殻もありません。
そんな方には蒸しタオルで攅竹を温めることをおすすめします。タオルを水で濡らし電子レンジで温め、火傷しない程度の温度で攅竹の周辺を温めるだけでも効果があるでしょう。ただし、攅竹の周辺は皮膚が薄く火傷しやすい部位ですから、十分気をつけてください。
その他の方法
他にも玄米カイロや小豆のカイロなども電子レンジで温めると、しっとりとした温かさなのでおすすめです。乾燥した熱や風を使う熱は目の周りを温めるのには向いていませんので注意してください。
おわりに
今回は、眼精疲労でお悩みの方にオススメのツボ「攅竹(さんちく)」をご紹介しました。
日頃から眼精疲労に悩まされている方は、おやすみ前に3分程でいいので目をしっとりと温めることを取り入れてみてください。