こんにちは。
気温も下がってきて朝晩は半袖では寒くなってきましたね。台風もよく発生するようになり、呼吸器系が弱い人には厳しい季節になってきました。東洋医学では「秋と言えば肺のツボ」「呼吸器が弱い方にも肺のツボ」と言われております。
そこで本日は、この季節に活躍するツボをご紹介しますね。
喉が痛い
空気の乾燥に敏感な方は、粘膜が乾燥しやすい方ともいえます。湿度の高かった夏は感じなかった粘膜・皮膚のトラブルが増えてくるでしょう。
喉のイガイガには合谷(ごうこく)です。普段の施術でも唾の痛みを訴える方がいたら合谷に鍼を刺して動かし、少し響かせます。そして何回か唾を飲んでもらいます。これを繰り返しているうちに喉の痛みが軽くなっていきます。
普段は喉が痛くなるとそのまま発熱して咳に移行するような方でも、合谷を施術にプラスして喉の痛みをとると大体悪化せずに済むようです。
治まらない咳
コンコンコンと一度出ると止まらない空咳(からせき)。呼吸器が弱い方や体の元気が落ちてきた方に多いです。寒暖差に反応して出たり、横になると咳込んでしまうなど、カラダを休めたくても休めることができずに困っている方向けのツボです。
痰が絡まない空咳が続く方には天突(てんとつ)を使います。熱さを感じるようにお灸をしますが、場所が場所なだけに煙を吸わないように注意しながら施します。一度でピタリと止まるわけではありませんが、日々コツコツと続けることで効果が出てきます。皮膚が薄いので火傷しないように気をつけてくださいね。
なんだか肌寒い
秋の季節は衣服の調節が難しくなりますよね。一枚羽織れば大丈夫なのに、その一枚がないせいで寒さを我慢してしまうことも少なくないです。その一枚が必要な方と必要ない方の違いは、肺のツボの働きの中の衛気(えき)です。衛気が足りないと肌寒く感じます。
そんな気温のわりに寒さを感じている方にはこちらのツボです。
- 大椎(だいつい)、風門(ふうもん)
- 左陽池(ようち)
大椎・風門
1つ目の大椎と風門は風の邪気の入り口と考えられているので、普段から温めることで風邪をひかなくなります。風邪の初期症状の悪寒を感じる場所なので、昔の人は風邪は大椎、風門から入ると考えられているようです。
この大椎、風門はドライヤーで温めてもいいですし、発汗しない程度ならカイロで温めるのもOKです。
左陽池
2つ目の左陽池は、体の陽の気を高めてくれるツボです。四季の中では夏が一番陽の気が高く、冬に向かい陽の気は減少していきます。私たちの体も今は冬に向けて陽の気が減少しているところなので、妙に肌寒く感じたりします。ですので陽の気を高めるために左の陽池にお灸をします。
大元を元気にしよう
秋は肺のツボが1番働いているので、何らかの理由で肺のツボがきちんと働かないと不調が起きます。そんな肺のツボをサポートしてくれるのは孔最(こうさい)です。肺のツボを元気にしてくれるので、この時期は毎日お灸してもいいでしょう。
その他にも膻中(だんちゅう)、欠盆(けつぼん)、中脘(ちゅうかん)なども肺のツボを助けてくれます。お灸や温める道具で温めるといいですね。
おわりに
ここまでお付き合いくださってありがとうございます。
東洋医学は気を考える医学です。気は暖かいと働きも良くなるのですが、寒くなるにつれて働きも鈍くなります。秋口から調子が悪くなる方は、一度東洋医学専門の鍼灸院へご相談ください。