東洋はり灸院 たまプラーザ院の露木です。
今回は胸のつまりである梅核気を改善するツボ「膻中(だんちゅう)」についてご紹介します。
- 喉が詰まる感じがする
- ストレスが多い
- 飲み込めないものが喉にある
そんな方にお届けする内容なので、梅核気やヒステリー球を改善したい方はぜひ参考にしてください。
【動画解説】喉の異物感に有効なツボ 「膻中」
梅核気の症状
梅核気とは梅の種が喉に詰まっているような状態であり、近年ではヒステリー球ともよばれています。
梅核気では下記のような症状がみられます。
- 飲み込もうとしても飲み込めない
- 飲み込めないことが気になる
- 梅の種が詰まったような感じがする
- ストレス、疲れで症状が悪化する
- 呼吸が浅く苦しい
- イライラする
梅核気やヒステリー球を主訴として来店される方の多くは、症状があっても病院の検査では喉に異常がみつかりません。そのため気のせいとされてしまい精神科を紹介されるケースも多いようです。
気のせいで起こる症状
東洋医学的にみると、この症状は2000年前の書物にも記載があり、現代でもよく治療が行われています。東洋医学では梅核気の原因は気の詰まりだと考えられています。
体の中には気・血・水の3つが流れています。これらがしっかりと巡っている状態が健康であり、元気に生活ができるとされています。しかし、気・血・水の中でも気が詰まると下記のような症状が起こりやすくなります。
- イライラする
- お腹がはる
- ゲップ、オナラが出やすい
- 頭痛がする
- 喉に何かがへばりついた感覚がある
これらの症状は東洋医学的には気の滞り、つまり気滞(きたい)といわれています。この気が強くかかわっているため「気のせいで起こる症状」だといえます。
気が滞る原因
気滞が起こりやすくなる要因としては下記のようなものがあげられます。
- 過度な不安や緊張
- ストレス
- 運動不足
- 睡眠不足
このようなストレスや生活習慣の乱れによって気滞が起こりやすくなるので、これらの要因を払拭することが改善の糸口となります。また、これに加えて気の流れをよくすることで梅核気の症状は改善できます。
この気の流れをよくするためにオススメなのが「膻中(だんちゅう)」というツボになります。
膻中の場所と使い方
膻中は任脈という経路のツボのひとつです。また、膻中は気会(きえ)ともよばれ、気の症状が起こっているときには非常によく使われるツボです。
膻中の場所は胸の中心にあります。体の中央をはしる縦ラインと左右の乳首を結ぶラインの交点が膻中になります。膻中は胸骨の真上にあり、押すと少し痛みがある場所です。
この痛みがある場所を押し、少し緩めることはもちろん、置き鍼のパイオネックスを貼ることも非常にオススメです。
われわれも使用しているパイオネックスはネットなどでも購入ができます。絆創膏のような円形のシールの中央に鍼が刺さっているので、これを膻中に貼ってみてください。鍼とはいっても長さは0.3㎜~0.6㎜ほどなので、よくみなければ鍼がついていることもわからない程度なので初めての方でも比較的痛みは感じにくいかと思います。
とくに鍼の短い黄色やオレンジ色のパッケージの商品であればより安心なので、初めての方はぜひそちらをご利用ください。もしパイオネックスを購入して利用される場合には使用方法をしっかりと読んでからお使いくださいね。
膻中で辛い症状を和らげよう!
今回は梅核気、ヒステリー球にオススメのツボ「膻中」についてご紹介しました。梅核気は常に違和感がある、呼吸がしにくいなど非常に不快な症状です。
患者様のお話によると、症状があるにもかかわらず検査では原因がわからず、その不安から症状が悪化してしまう方も多いようです。そのようなケースでも今回のような対処法を知っていると辛い症状は和らげられます。
ストレスがまったくない生活は難しいですが、好きなことや楽しいことをしつつツボを押してゆるめることは比較的簡単にできるかと思うので、ぜひ試してみてください。