夏に特に注意したい症状の一つ、熱中症。めまいや頭痛、吐き気などの症状が出てしまい、活動を続けるのが困難になってきます。重症化すると意識障害や、全身の痙攣を引き起こし、時には死につながってしまう場合も。よく耳にする身近な熱中症は、実はとても恐ろしい病気なのです。
体がどのような時に熱中症を発症しやすいのか、そのメカニズムをしっかりと理解したうえで、熱中症にかかりにくい体づくりを一緒に目指していきましょう。
熱中症とは？
熱中症は、高温多湿な環境下において体内の水分と電解質のバランスが崩れ、体内の体温調節機能が破綻するなどして発症する障害の総称とされています。
熱中症を起こす原因は以下のものが当てはまります。
1.環境によるもの
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
- 日差しが強い
- 閉め切った屋内
- エアコンがない
2.身体によるもの
- 高齢者、乳幼児、肥満
- 糖尿病、精神疾患などの持病
- 低栄養状態
- 下痢やインフルエンザでの脱水状態
- 二日酔いや寝不足といった体調不良
3.行動によるもの
- 激しい運動
- 慣れない運動
- 長時間の外での仕事
- 水分補給していない
熱中症 3つの分類
熱中症には、以下のようにI〜Ⅲ度まで分類されています。
「I度」現場で応急処置で対応できる軽症
数秒の失神、筋痙攣、大量の発汗など
「II度」病院への搬送を必要とする中等症
めまい感、疲労感、虚脱感、頭痛、失神、吐き気、嘔吐などいくつかの症状が重なる。
「Ⅲ度」呼びかけや刺激への反応がおかしい重症
意識障害、異常行動、全身痙攣、高体温など
このような症状を感じた時には熱中症の可能性がありますので、近くの人に助けを求め医療機関を受診しましょう。
熱中症の予防
では、熱中症を予防するにはどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
まず、直接的な要因である暑さをやわらげることが必要です。外出時は帽子や日傘を使ったり、通気性の良い服を着たりして体温を下げる工夫をしましょう。家の中では扇風機やエアコンを使用して、快適な室温を保ってください。実は、屋外だけではなく屋内で熱中症を発症するケースも多く報告されています。直射日光が当たらないからと安心せずに、きちんと対策をしていきましょう。
そして、最も重要なのがこまめな水分補給。暑い日には気づかぬうちに汗をかき、体内の水分が失われています。のどが渇いたと感じた時には、すでに体は水分不足に陥っていますので、のどが渇く前の水分補給を忘れずに行いましょう。また、水分といってもアルコールやカフェインを含む飲料では、利尿作用が働き熱中症予防にはなりません。水をはじめ、塩分を含むスポーツ飲料や、ミネラルを含む麦茶などが適しています。
熱中症にならないために
熱中症にかかりにくくするためには、環境や行動を変えることはもちろん、体づくりも必要となります。ウォーキングやランニングなどの運動を日常に取り入れて、日ごろから汗をかく習慣を身に着け、暑さに体を慣らしておくことも効果的です。
当院によく来られる方で、夏の炎天下に耐えられない方は多く見受けられます。夏バテをしやすいと感じている人お客様には、冬～春の体づくりが重要だとお伝えしています。
東洋医学による熱中症対策
漢方には冬の病気は夏の間に治療する「冬病夏治」という言葉があり、冬の慢性病や陽気（カラダの中から温める力）不足などが原因で起こる病気（冷え症や関節痛・ぜんそくなどの呼吸器など）は夏の間に予防・治療することが大切だと考えています。
夏バテや熱中症に関しても、この法則に基づいて治療が可能です。その季節の症状が出てからでは手遅れになることが多いため、早いうちに鍼灸を受けて夏に向けた体質改善を心がけましょう。
熱中症と鍼灸施術
鍼灸によって体の不調や不快な症状を出にくくし、丈夫な体を作るサポートをしていきます。もちろん、熱中症のような症状ですと基本的には医療機関の受診が先決ですが、それと併せて鍼灸も大いに効果の見込みがあります。この根本改善を目指す機能回復で、熱中症もだんだんと良くなっていくのです。
東洋はり灸院で施術を行うスタッフは東洋医学の経路治療が扱える鍼灸師のみです。マッサージなどの安慰治療は行わず、鍼灸一筋で一人ひとりの不調に向き合います。
また、鍼灸道具にもこだわり、痛くない鍼と熱くないお灸の施術を心がけています。鍼は使い捨ての極細の「鍼」を採用。痛みに弱い方やお子様にも安心して施術を受けたいただけます。
お灸は国産最高級品のもぐさを使用。一つ一つ丁寧に手びねりしたお灸は市販品では体験できないふわりとした温かさが特徴です。痛みや熱さをほとんど感じることもなく、心地よい刺激によりリラックスできます。中には眠ってしまう人もいるほどカラダが回復へと向かいます。
おわりに
毎年のように取り上げられる熱中症のニュース。年々暑さも厳しくなり、発症する人も増えてきています。運動している時だけではなく、通常の生活の中でも十分起こりえる症状なので、「まさか私が…」と思う人も少なくありません。
症状が出てからではなく、症状の出にくい健康な体を手に入れませんか？ なんとなく不調が続く、気になる症状がある、体がだるい、そんな時は東洋医学を専門とする当院に一度ご相談ください。
