東洋医学の観点からアンチエイジングを考える

アンチエイジング

統括院長の石丸です。私は仕事がら多くの方とお話ししますが、その中で感じるのは、年を重ねることへの恐怖であり「できるだけ若くありたい」という願いをお持ちだということです。これは、女性男性とを問わない多くの方の本音ではないでしょうか。

もちろん、すべての人は、年を重ねていきます。年を重ねる中でも、年を感じさせない若さを保つために、東洋医学でできることは何か――今日は、東洋医学の観点から考えたアンチエイジングについてお話ししたいと思います。

そもそも「老化」とは

五臓

東洋医学では、「老化」がおこるのは腎が弱るからだと考えます。これが、東洋医学における「老化」の大原則です。

腎は、西洋医学でいうところの腎臓とは異なります。東洋医学でいう腎が弱ると、ご年配の方には頻尿の症状が出始めます。また、血圧が上がる、髪の毛が抜けるといった症状のほか、白内障や腰痛、骨粗鬆症なども出てきます。これは、腎が弱ることで、身体のあちらこちらが破壊されてしまうのが原因です。

腎の働きがもっとも強いのは赤ちゃんのころ

赤ちゃん

腎には、水分を保持するという特有の力があります。腎がもっとも強いのは、赤ちゃんのころ。赤ちゃんの身体は、その80%が水分です。肌がみずみずしいのは、そのためです。そこから年を重ねるにつれて腎が次第に弱まり、背中が曲がり始めます。ご年配になると、身体の水分は60%にまで減ります。そうして腎のパワーが完全になくなったところで永眠するわけです。

腎はまた、腰から下をつかさどっています。腎が弱ると足腰が弱ったり、重力に逆らいづらくなってきます。年を重ねるにつれ、坂道や階段など垂直方向への移動が辛くなるのもそのためです。

アンチエイジングのためには小食がおすすめ

食事

アンチエイジングのためには、小食がおすすめです。私は、1日に2食しか摂りません。これは、食べ過ぎないことで、内臓に負担をかけないため。「たくさん食べると元気になる」というのは、間違った考えです。

人間の身体はもともと、大量に食べることを想定していません。人間は、十分に食べられない時代を長く生きてきたので、食べられない状態に備えた状態になっているのです。その証拠に、血糖値を下げるホルモンはインスリン1つしかありませんが、血糖値を上げるホルモンは7つほどあります。にもかかわらず、たくさん食事を摂り過ぎるせいで、糖尿病に苦しむ人がどんどん増えているのが現状なのです。

私は、朝食を食べません。昼も玄米にみそ汁程度ですませて、夜に一般的な食事を摂る生活をしています。皆さんも、アンチエイジングをしたいなら、まず朝ごはんを抜くところから始めてみましょう。東洋医学では、朝を「解毒」「排泄」の時間ととらえます。朝起きると目やにが出ていた、口の中がネタネタしていたという方は多いでしょう。さらに、尿はたくさん出ますし、大便も出やすい時間帯です。就寝中には、コップ一杯分の汗をかくともいいます。

西洋医学では、朝を「1日の始まり」としてたくさん食べるように指導しています。しかし、これは身体の状態には即していません。脳が働くことを重視しても、食べなくても十分に大丈夫です。ショウガ茶に黒糖を入れて飲めば、脳はその働きを活発にします。ショウガ茶で脳がより効果的に働き始めるといってもいいでしょう。

食事の内容にも気をつけよう

添加物

小食を心がけることに加えて、その食事の内容も大切です。身体は、皆さんが口にした食べ物でできています。生命力のあるものを選んで、口にするようにしましょう。私がいちばんおすすめするのは、玄米です。私はこれまで、20年近く玄米食を続けてきました。玄米には、生命力があります。白米を水の中に入れておくと腐ってしまいますが、玄米からは芽が出てきます。玄米の1粒1粒が生きているため、生命力が高いのです。

東洋医学では、食べ物を丸ごと食す「一物全体」の考え方も大切にしています。たとえば、マグロの切り身はマグロの一部分に過ぎませんが、しらすやじゃこ、煮干しなら、1つの命を全ていただくことができます。これが、「一物全体」です。

さらに、季節のものを摂ったり、飲み物に気をつけることも重要です。私は、皆さんに三年番茶をおすすめしています。三年番茶には身体を温める作用があり、農薬が使われていません。コンビニも含めて、お店で普通に買えるお茶には農薬が用いられているため、安心していただける三年番茶をおすすめしているのです。

運動をすること、生きがいをもつこと

女性

アンチエイジングのためには、運動することも大切です。私は最近、週に2回ほどキックボクシングをするようになりました。運動をするとスタミナがつきますし、燃え上がるようなパワーを感じることもできます。

また、腎の働きを高めるため、腹式呼吸で過ごすようにするのもおすすめです。人は普段、胸で呼吸するのが基本ですが、へその下でする腹式呼吸には、腎の働きを高める効果があります。

さらに、生きがいや目標をもつこともおすすめです。時間は前にしか進みません。思考が立ち止まり、過去のことばかり考えていると、時間に逆行しています。それは、自然の摂理にそぐわないことです。

どうしてもマイナス思考をしてしまうという人もいるでしょうし、お悩みやトラブルを抱え込んでしまうこともあるでしょうが、心が充実するように前向きに過ごそうと考えるだけで、老化防止につながります

ここでご紹介したように、アンチエイジングのためには、食事、運動、生きがい・目標などが重要です。日々これらを意識し、腎を整えて、老けこまない身体を作りあげていきましょう。

統括院長 石丸昌志

石丸昌志

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